手帳術関連の本はつい手が伸びてしまうのですが、この本は読みやすく、また「やってみよう」と思わせてくれる部分が多くてとても刺激を受けました。
著者は新井直之さん。日本バトラー&コンシェルジュ株式会社の社長をされている方です。興味深いのが、ドラマや映画の「謎解きはディナーのあとで」や「黒執事」の執事監修や俳優さん達への執事所作指導もされているというところ。マンガではなく本当の執事の世界に身を置かれている方なのだとわかります。
普段、世界のVIPを相手に執事としてお仕事をされている新井さんの手帳・ノート術だなんて、気になります。
秘密は3冊のノート
3冊のノートの秘密がこの本の肝です。
- 第1のノート:効率も質も一気にあがる「手書きのノート」
- 第2のノート:自分を成長させてくれる「手帳」
- 第3のノート:執事の執事「アプリ」
それぞれ、具体的な使い方やそのメリット、オススメのノートや手帳なども教えてくれています。
第1のノート 「手書きのノート」
手書きのノートというのはとても納得。特に打ち合わせでのノート術を紹介されています。
「目的意識」がないまま打ち合わせをすると、要点をつかみづらく、結論もボヤけてしまいがちです。打ち合わせをする以上、何かしら「目的」があるはずです。この目的を打ち合わせ「前」に明確にしておくことが、重要なポイントです。ではどうするのでしょうか。
それは、打ち合わせ前のノートに3行書く。ただそれだけでいいのです。(P.47)
1行目に「ゴール」・2行目に「次のアクション」・3行目に「締切」を打ち合わせの前に書いておくのです。
また、この手書きのノートにオススメとして「リーガルパッド」をご紹介されています。
これですね。黄色いこのノートは書きやすく、書類に埋もれないので私も好きです。
自分の現在の仕事では、リーガルパッドの使用は適していないのですが、このノート術は使えると思いました。会議などでもホワイトボードに書いておくと、進行しやすい項目ですので、ホワイトボードが使えない打ち合わせはノートでゴールを意識する。ぜひ続けてみたいと思います。
第2のノート 「手帳」
VIPになればなるほど、手帳に予定を書きません。そういう人にとって手帳は、目標を書くためのツールなのです。(P.118)
手帳は主に目標を書き、見ることで意識する。各日付の欄はその日1日「将来に向けたアクションを起こしたかどうか」の○×を記入するのです。
○の場合は具体的に「何をしたのか」も書きます。
現在の忙しさに満足してしまわないよう、そして忙しさに流され、将来を考えることを怠けてしまわないよう、手帳を利用して自分を戒めるわけです。(P.132,133)
1日に何度も目にする手帳。ただ単に「目標を書く」というのは数々の手帳術で目にしてきましたが、この使い方は目からウロコでした。
他にもデジタルとアナログを効果的に使うことや、メモ欄には「心に響いたこと」を書くことなどを紹介されています。
このあたりにも非常に感化されました。また手帳を買い足してしまったほどに・・・。著者は薄い・小さい・軽い手帳(100均の手帳)をオススメされていますが、私が買い足したのはもう少し大き目のA6サイズ(文庫本サイズ)の手帳です。
ノートページが多すぎかもしれませんが・・・心に響いたことをたくさんストックしたいと思います。あと、この手の手帳はデザインの選択肢が無かったので、表紙カスタマイズしたいです・・・。
第3の手帳 「アプリ」
ノートじゃなくてアプリ?!という驚きもありましたが、どんなアプリをどのように使っていて、それがどう効率的なのかという紹介が非常に役に立ちました。
スケジュールアプリやリマインダーアプリなど、具体的な使い方がヒントになりました。
今や、スマホは本物の執事さんの「執事」的な役割を果たすのだなぁと変なところに感心。
まとめ
私自身の手帳やノートの悩みといえば情報が散らかることだったのですが、ルールを決めれば情報が散らかっていても大丈夫ということがこの本を読んで感じたことです。
まずはやってみて、自分に合いそうなところを継続してみたいと思います。
沢山の技を紹介してくださっていて、勉強になる1冊でした。オススメの1冊です。